お知らせ

令和3年度栃木県立高校入試問題分析

今泉教室の浜津が実際に入試当日に問題を解いた上での分析を行います。

①国語(50分)

大問5つの構成は例年通りで、難易度としてはやや易しめであったと思います。特徴的だったのは大問3の説明的文章の読解問題で「図」が出てきたことです。大学入試の共通テストを意識した問題だったと思いますが、解きづらいものではありませんでした。今後の入試でも図や表が読解問題の中に組み込まれていくことが増えていくと予想します。

 

②社会(45分)

昨年までは大問7つの構成でしたが、大問6つの構成に変わりました。内訳は大問1が日本地理、大問2が世界地理、大問3が江戸までの歴史、大問4が幕末から現代までの歴史、大問5と6が公民でした。各大問の配点はほぼ均等で、昨年まで出題されていた地理・歴史・公民の複合的な問題はありませんでした。大問毎にハッキリと分野が分かれているため、比較的解き易いつくりだったと思います。社会というと「暗記」のイメージが強いと思いますが、各大問毎に図か表が必ず出てきており、論述させる問題も各大問毎に1題は出題されています。資料を読み取ったり、文章で表現させたりする問題が非常に多く、過去問題対策を行っていない人にとっては非常に難しく感じるはずです。得に地理の分野は、地形図や時差、気候など多くの人が苦手にするような問題が出題され、難易度が高かったように思います。とはいえ、単純に暗記が出来ていれば解ける問題も多く、特に公民分野は暗記ができていれば得点し易い内容だったように思います。

 

③数学(50分)

例年通り大問6つの構成でした。全体を通して大きな変化は無かったように思います。それぞれを見ていくと、大問1では今まで出題されてこなかった「平行四辺形を長方形に変える問題」が出題されました。今までは「入試に出ない問題」として考えてきましたが、今後は「どの範囲からも出題される」という布石となったように感じます。大問2ではグラフの問題で高い計算力が必要だったため、ここで時間をとられる人が多かったのではないでしょうか。大問3では「資料の活用」の最終問題の難易度が非常に高く、正答率が非常に低くなると思われます。大問4の図形の証明問題では中点連結定理を使う難易度が高めの問題が出題されました。合同条件はわかっても、うまく記述できない人が多かったかもしれません。図形の証明は例年7点の配点でしたが、今回は8点と高い配点となりました。大問5は問題数が3問と少なめで難易度も低めでした。時間さえあればここで高得点を狙えたと思います。最後の大問6も問題数は3問と少なめでしたが、難易度としては例年同様に高かったと思います。全体を通して、後半よりも前半の難易度が上がったように感じます。捨てる判断の速度がポイントとなったと思います。

 

④理科(45分)

例年通り大問9つの構成で生物・地学・化学・物理の4分野からの均等配点となりました。コロナウイルスによる休校に配慮してか、中3の後半の学習内容からはほとんど出題がされませんでした。難問は少なかった印象ですが、解いたことのある問題という「先入観」が強いと引っかかる問題がいくつかあります。自分では出来たと思っても間違えているというケースが多かったかもしれません。また、答えと理由の両方を答える問題が多く、両方答えられなければ得点にならないようだと、難易度が高い問題と言えます。作図の問題も難易度が高めで、平均点は低くなると思います。昨年も理科は非常に難易度が高く、栃木県の理科の入試問題はかなり難しいと言えるでしょう。

 

⑤英語(50分)

昨年同様大問5つ(内1つがリスニング)の構成でした。英語は年々傾向が変わってきていますが、昨年と大きな変化は無かったように感じます。一番最後の教科ですので、疲労が大きい中で受けることになります。その中でリスニングもあるため、時間との戦いとなります。大問3の英作文の難易度が高く、大問5の説明的文章の長文が中学生には読みづらい内容だったかもしれません。次年度は教科書が変わり、英語の学習内容が大きく変わりますので入試問題の傾向や難易度が大きく変わることが予想されます。

 

5教科全体でみると、傾向・難易度ともに令和2年度と比べて大きな変化は無かったように思います。但し、令和2年度はその前年と比べると大きく傾向が変わり難易度も上がった年でした。令和4年度は教科書が変わる年になりますので、大きな変化が予想されます。今までの先入観を捨てて、どんな問題が出てきても対応できる総合力を身につけていくことが必要になると思われます。

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